10：伊勢丹の男

「新宿・伊勢丹」

日本で最もお洒落な男達が集まるのは、この新宿・伊勢丹です！

ええ～い！文句があるか！？

裏原宿？渋谷？銀座？青山？

甘いわ！たわけものども！

ちなみに、他に百貨店で有名なのは・・・

日本橋・三越、日本橋・高島屋、横浜・高島屋、梅田・阪急・・・この辺りかな？

しかし、他の百貨店と、新宿・伊勢丹は、ある一つの事で、その性格が全く違うんです。

実は、こういう有名百貨店のメンズの売上は、本人が直接来て、洋服を買った売上ではありません。

「外商」と呼ばれる、別働隊が稼いだものが、かなりの幅を占めているんです。

「外商」というのは、お客さんの家に洋服を持っていって売る商売です。

つまり、店にお客さんは来ないわけ。

まあ、もっともお客さんに来てもらう場合もありますが。

んでもって、この場合、ほとんど奥さんが旦那さんの服を買っています。

ええ、旦那さんはそんな事してるヒマが無いんですよ。

仕事！仕事！仕事！　ってなもんです。

「外商」で一番有名なのが、日本橋・三越です。

実は日本橋・三越は、「外商」の売上の方が、店の「店頭」売上より多いんですよ。

恐るべしですな、まったく。

ところが、この新宿・伊勢丹は違います！

ここのメンズのお客さんは、自ら足を運び、自らの手でお洒落している男達なんですよ。

男達が、自らお洒落をしに行く空間・・・それが新宿・伊勢丹です。

正直、私はこの新宿・伊勢丹に行く時が、一番緊張しますね。

ええ、これは日本橋の高島屋より、ぜんぜん空気が違います。

明らかにお互いを意識した空気があるんですよ。

新宿・伊勢丹は。

ここはマジで戦場みたいな場所なんです。

服の売上も、ちいと他の百貨店とは、ケタが違います。

日本のほとんど全てのブランドが、この百貨店に売り場を出すことを目指しています。

ちなみに、○○○のブランドは、東武池袋と、新宿伊勢丹を比べたとき、

営業費用が、２０倍違うと聞いたことがあります。

・・・なんか前フリ長くなったけど・・・ま、いっか。

さてその日、私は新宿・伊勢丹に来てました。

で、そこで私の目に留まった男性がいました。

歳は４５歳くらいかなあ・・・

背が高くて、青のグラデーションでまとめていました。

正直、ちょっと派手かな？とも思いましたが、なにせここは新宿・伊勢丹。

ばっちり似合ってましたね。

ええ、高級感もあって、いい感じでした。

そして横に、これまた美人な女性を連れてました。

黒を基調とした、エレガンススタイル。

背も高くて、モデルさんみたいでしたね～。

はぁ～かっくいいなあ～って眺めてました。

やっぱり男一人で来るんじゃ、見劣りすんなぁ～ってね（笑）

正直、私は新宿・伊勢丹ではあまり自信がありません。

ええ、ちょっと物怖じしてしまうんですよ。

なんでって言われても・・・

この新宿・伊勢丹で、まったく普通に装えたら、かなりなお洒落さんと思いますね。

イヤ、ホント。

開き直ってるのは置いといて・・・

さて、日は暮れて・・・

私が○○駅（つまり地元）に着いて、家路に帰ろうとした時のことなんですが・・・

なんと、そのカップルが歩いてたんですよ！！！

○○駅から、降りて３分くらいのところに！！！

へえ～・・・あの人も○○に住んでるんだあ・・・

正直、びっくりしましたが・・・

さて・・・ここでちょっと気付いた事があったんです。

それは・・・

この二人が、新宿・伊勢丹で見たときほど、お洒落とは思わなかったんですね。

実は、○○ってのは、東京でもかなり下町になるんです。

ええ、そうなるとですね・・・

浮いてるんですな・・・カンペキに。

このお兄さん達を見た時、思いましたね。

「ああ・・・お洒落って難しいなあ・・・」って。

私はこのお兄さん達のカッコイイトコを見てるから、いいですけど・・・

まわりの人はね～・・・

くらいにしか、思ってないんだろうなあ・・・

あっちゃー・・・

でも・・・

良く考えたら・・・

このアツアツの二人にとって、そんな事はどうでもいいのかな？ｗ

地球は二人のために回ってたりしてねｗ

ばい　しんどばっと　　・・・・・2005/11/05より