今日から、服地と参りましょう。

つっても、エクセーヌをちっくり早めに紹介してますので、実質2回目にはなるんですが・・・


「デニム」

一般的には、ジーンズの生地として有名ですよね。

基本的には、綿の太糸の綾織かつ藍染ですね。

この綿の太織りの藍染というのは、世界一般に庶民の服として、親しまれています。

日本なら、綿太織りでしょうか?


ジーンズの事を今ではデニムというみたいですが、実際はジーンズ=デニムではありません。

デニム地で作られたパンツの一種=ジーンズなので、間違えないようにヨロ。


基本的には、庶民服地・・・作業着の服地といってもいいでしょうか?

有名なのは、アメリカのゴールドラッシュ時代ですね。


1848年初頭、「カリフォルニアで金が出る」との噂話が広がり、たちまち大騒ぎに。

一攫千金を目指した男達がはいたパンツ・・・それがデニム地で作られたジーンズでした。

ま、結局、この噂は結局噂で、黄金はほとんど出なかったらしいですが・・・

ちなみに、1849年にはこの西への移動が大ブームになったので、この時移動した人たちのことを

49ers(forty-niners,フォーティーナイナーズ)と呼びます。


そう、アメリカンフットボールのチーム・サンフランシスコ・フォーティーナイナーズの名前として有名ですね。


さて、このデニムですが・・・

ジーンズは別の紹介でさせていただきますね?

ページがとてもじゃないけど、足りませんので。


さて、このデニム。

皆さんもご存知のとおり、今、大爆発的なヒットをしています。


しかしながら・・・このデニム。

生地としては、とてもじゃありませんが、いい生地とは言えません。

理由としては・・・










というわけです。


私的にも、正直デニムはいい素材では無いと思います。

夏はあっちくて、冬寒いでしょ?

デニムって?

純粋に、機能で言うなら、「下の下」になると思いますね。


デニムの長所としては・・・








ということになりそうです。


ちなみに、ジーンズを洗うと縦糸の色が落ちて、縦線状に色落ちしますよね?

あれは縦糸に藍染糸、横糸に白糸で織ってるからなんです。

ですから、色落ちすると、縦状に色が落ちるってわけ。


逆に、横に藍染糸、縦に白糸を使うと       という生地(テキスタイル)になります。

ダンガリーで色落ちしたら、横線がつくってわけ。


また、デニムは綾織ですが、綾織を平織りにすると        になります。

ただ、シャンプレーの場合は、デニムほど太い糸を使わないですね。

デニムクラスの太い糸で平織りすると、ゴツすぎて服地になりませんもんね。

もっと細い糸を使った、薄地の生地になると思います。

これはダンガリーも同様です。


つまり、デニムで値段が高くて、タフじゃなかったら値打ちが無い訳。


・・・・・・しかし・・・・・・


みなさんご存知のとおり、こういう当たり前の理屈は、ファッションに通用しなくなりました。


良いものというものの基準が変わってきたからです。

ファッションの画一化で。


この前、メーカーに行った時、こういうボヤキ声を耳にしました。







私はこの意見に対して、いろいろと複雑な思いをしましたね〜・・・


基本的に、価格というのは、需要と供給の関係で成り立っています。

つまり、欲しい人がいればいるほど、価格が高くなるってわけです。

デニムが高くても売れるのは、高くても買う人がいるからなんです。

別にデニムがああこう言われる筋合いは、どこにも無いのです。


しかし・・・

じゃあ、デニムが高くても売れるのが正しいのか・・・と言われると・・・

う〜ん・・・まいったなあ・・・なんですよ・・・ハイ・・・


だって、デニムってやっすいんです。マジで。

ぶっちゃけた話、一番安い生地と言っても過言ではありません。


高くて、手間のかけた生地を作ってる人としては、

やっすい大量生産された生地のほうが、高値で売れるとなっては、バカらしくなるのも、わかりますよねえ・・・


んじゃ、アンタもデニム作ったら?って話になるでしょ?


というわけで、今、ほとんど全てのブランドがデニムを作ってるわけですよ。

ええ、あの高級生地メーカー「エルメネジルド・ゼニア」までが作ってる始末です。


よ〜するに、真面目に良い生地を作るのがバカらしくなるってわけ。






となるわけですね〜。


今、百貨店に行くと、ほとんどのブランドがデニムを展開してます。

というか・・・ほとんどのブランドがデニムを最前線に置いてます。

私から見たら、「アホらしくてやっとれんわ」と言いたくなりますね〜。

あんな暑くて寒い生地の、どこがええっちゅ〜ねん・・・













あ〜・・・メーカーの、ほくそえむ姿が、目に浮かぶ・・・

やっとれんわ、もう・・・


ちなみに、みんなはええのん???


ばい しんどばっと ・・・・・2005/10/20より
注1
デニム
現代アパレルを、怒涛の如く席巻する、
この服地(テキスタイル)。

今はクラッシュデニム(傷を付けたデニム)や
ストレッチ素材入りデニムなど、
様々な加工を施したデニムが
百花繚乱の如く、出てきてますな。

でもね?
言っちゃあ悪いけど、
所詮デニムはデニムでしかないのよ。

私に言わせてもらえば、
高い金出してデニムを買うのは、
ファッション情報に踊らされすぎてないかい?
デニムの本質は、そこには無いぞなもし。
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模様(柄)
デニムで、ええじゃないか 

デニムで、ええじゃないか 
デニムで、ええじゃないか 

儲かるから、ええじゃないか 

楽できるから、ええじゃないか

他のものは作らなくても、ええじゃないか

ええじゃないか、ええじゃないか、ええじゃないか、ええじゃないか・・・・・
おっさん 「ったく・・・デニムが高値で売れるんだから、やってらんねえよなあ・・・

     何やっていいか、わかんなくなっちゃうぜ・・・真面目な商売なんて、アホらしいよなあ・・・」
ダンガリー
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1:素材が安値な素材・・・綿の並級糸を使用している。つまり安価な素材

2:生地が固い・・・太織り糸使用なので、これは当然。つまり肌触りが悪い

3:色落ちする・・・染色としては非常に低級な染色方法。よって色落ちする。

4:色もダミ・・・ホンモノの藍を使用していない。バット染料という安い染料を使用している。
1:値段が安い。

2:タフである。

3:ゆえに気遣いがいらない。