７：ベルベット

さて、皆さん？

今年の冬の用意は出来ましたか？

今年の流行はなんと言っても、このベルベットです！

ベルベットは、オリジン（オリジナル＝最初に出来たモノ）は、綿（コットン）です。

ですから、一応この「洒落道」では、綿（コットン）の織りに入れさせてもらいました。

ベルベットは、今では綿（コットン）だけでなく、様々な素材で織られています。

ポリエステルあり～の、レーヨンあり～の、絹（シルク）あり～のです。

値段で最も高価なのは、何と言っても絹（シルク）のベルベット。

これは天鷲絨（ビロード）と言われ、別格扱いです。

はっきり言って、超高級品ですね。

次にくるのは、レーヨンですね。

これは触っても、まったく指の跡が残りません。

恐るべしです。

次に綿（コットン）か、ポリエステルです。

恐らく綿（コットン）の方が、高価と思うんですが・・・

とにかく、最近のポリエステルはあなどれないので、この辺りはモノによるかと。

ちなみに性能だけで言うなら、ポリエステルの方が綿（コットン）より上です。

このベルベットに限っていえば。

なぜかというと、ベルベット独特の起毛に理由があります。

まず、起毛しているということは、細い糸が縦に立ってるわけでしょ？

で、この縦に立ってる糸というのは弱いんですよ。

すぐ擦り切れてしまうんです。

これは表ではなくて、裏がです。

ですからお尻や、ヒジが、かなり要注意です。

ポリエステルは、ナイロンの次に強い素材ですから、この起毛素材にうってつけなんですね～。

また、綿１００％だからといって、ベルベットを家の洗濯機で洗う人っていないでしょ～？

付け置き洗いしても、アイロンかけられないからです。

アイロンすると、あっというまに、起毛した毛が横に寝てしまいます。

そうなったら、即アウト。

ゲームオーバーです。

やっぱベルベットは、クリーニングでプロの人にお任せした方が間違いないかと。

おそらく蒸気アイロンかなにかで、キレイにしてくれる事でしょう。

ということは、綿（コットン）の優位性である、水洗い（経済性）ができないってわけです。

あと、ポリエステルのほうが、柔らかいです。

綿（コットン）のベルベットは、どこかかさばるような、固い感じがします。

見た目が互角なら、私はポリエステル１００％のベルベットをオススメしますね～。

暖かさも、大して変わらないと思いますしい・・・

最近のポリエステルは、恐るべしですな・・・まったく・・・

で、良く考えてもらうとわかりますが、値段の高いベルベットほど、耐久性がありません。

絹（シルク）→レーヨン→綿（コットン）→ポリエステル　

ね？

ですから、良いベルベットとは、モロいベルベットという認識が必要です。

値段が高けりゃいいって服地（テキスタイル）ではないわけ。

自分の経済力と、必要性に応じたベルベットを選んで下さいな？

特にオススメできないのが、ベルベットのスーツですね。

なぜかって？

ジャケットはいいんですが、問題はパンツにベルベットを使うことにあります。

お尻がこすれちゃうんですよね～・・・

あっという間に。

う～ん・・・オススメできないなあ・・・

さて、このベルベットですが、どちらかというと、エレガンス素材と言ってもいいんじゃないかと思います。

フォーマル寄り、シック寄りと言ってもいいでしょう。

あの光沢感のある起毛は、やはりパーティードレスなんかが一番のお似合いではないでしょうか。

最近の着合わせは、ジーンズに合わせるのが、主流になっています。

デニムは最もカジュアル寄りな素材。

つまりベルベットは、本来デニムとは相性は悪いんです。

今のデザイナーは、それをどう解決するか・・・

結局ベルベットにシワを入れて、素材も安物を使って、

ベルベットをカジュアルライクにすることで解決したみたいですね。

つまり、ジーンズに擦り寄ったんですね。

ベルベットの方が。

本当は、こういうのは邪道なんだけどなあ・・・

ベルベットは、ベルベットらしさを生かして欲しいんだけどね～

でも、しょうがないか・・・

はぁ・・・

メーカーも辛いところだよね・・・

あ、そうだ。

ベルベットと、別珍（べっちん）と、ベロア

どれも、「ベ」が付くし、見た目は同じですので、あまり気にする必要はありませんが・・・

一応、全部違う服地（テキスタイル）です。

ベルベットは、経糸（たていと）を切って起毛させたもの。

別珍（べっちん）は、緯糸（よこいと）を切って起毛させたもの。

ベロアは、縮絨（しゅくじゅう）と起毛をセットさせたもの。

では！

ばい　しんどばっと　　・・・・・2005/10/27より