毛(メリノ・ウール)・・・ま、ようするに、羊の毛ですね?

一般的には、ウールと言われてると思いますが、実はウールっていろいろあるんですよ。

カシミヤもウールの仲間ですし、アンゴラもそうなります。

ですから、一応、毛(メリノ・ウール)とさせて頂きますね?羊の毛は?

ま、本当は羊の毛も沢山種類があるんですけどね・・・

ええ、そうです。

メンドクサイので、一個にまとめるんです!

ちなみにメリノ・ウールとは、羊のメリノ種という品種から取れた羊毛・・・という意味です。

他にもサクソニー種とか一杯あるので、そこんとこヨロシク!


さて、実は日本人の私達に、毛(メリノ・ウール)は非常に馴染みの無い存在です。

スーツに良く使われてますけどね。

理由は簡単。

日本に羊さんがいないからです。

明治時代になって、スーツが入り、それからだと思いますね。

本格的に毛(メリノ・ウール)が入ってきたのは。


ウールの本場は、何と行ってもスーツの御本山、イギリスです。

これは、羊の毛もいいんですが、その後の縒りなどの加工技術も関係あると思います。


実は、日本も「洋服の青山」・「紳士服のコナカ」・「紳士服の青木」

スーツ小売店御三家ですね?

高級服地では、「御幸毛織」が有名でしょうか?

このあたりも、猛追撃して、良い素材を研究してはいるんです・・・

いろいろ聞いたら、毛を熟成させるだの、なんだのいろいろ言ってました。

が!

まだ勝てないらしいですねえ〜・・・

う〜ん・・・何が違うんだろ・・・


今では、ヨーロッパの羊より、オーストラリアの羊の方が有名になってしまいましたね〜。

これは、圧倒的な広さを誇るオーストラリアには、太刀打ちできないと言う事でしょうか?

羊さんを放牧しなければいけませんからね〜。

でも、最高級品質は、やっぱり本場イギリスの羊さんです。

でも、ほとんど流通してないみたいですけどね。


さて?

毛(メリノ・ウール)の長所は・・・というと、やはり弾性の高さでしょうか?

ようするに、シワになりづらい・・・と言う事ですね。

天然繊維の中では。。。の話ですけど。


男のスーツが、ウールで出来ているのは、シワになりづらいからじゃないのかなあ?

もし、男のスーツが綿(コットン)で出来ていたら、男は困っただろうなあ・・・

毎日アイロンですか?

つっらー!

この「シワになりづらい」というのは、ど〜でもいいように思えてけっこう重要なんですよ。

毎日の事だと思えば。


欠点は・・・やはり「水洗いできない」に尽きるでしょうね。

動物性たんぱく質ですからね〜・・・

あっという間に溶けて縮んじゃいますからね〜・・・


本音を言うなら、クリーニングでもダメなんです。

毛(メリノ・ウール)って。


クリーニングってのは、服を油で洗う事なんですが、そもそもウールには、油分があります。

獣の毛なんだから、獣油ですね?

これが残ってるんです。

この獣油があるからこそ、毛(メリノ・ウール)のセーターは暖かいんですよ。


有名なのは、「フィッシャーマンズ・セーター」や「フェアアイル・セーター」ですよね?

アイルランドで、漁師さんが着ているセーターです。

この「フィシャーマンズ・セーター」は、海水をカンカン弾き飛ばします。

それは、獣油が残ってるからなんですね〜。

んでもって、クリーニングてのは・・・

この獣油も、溶かしてしまうんですよ・・・汚れと一緒に・・・

で、ついでに言わしてもらうと・・・

毛(メリノ・ウール)の光沢感・・・あれも油が関係してます。

つまり、クリーニングしていると、どんどんあせてくるってわけ。

「スーツはクリーニング」なんて思ってるアナタ?

それ、間違ってるから。


じゃあ、どうしろっていう話なんですが・・・

ようするに洗わなければいいんですよ。

毛(メリノ・ウール)の服は。


日本の夏に毛(ウール)を着ないのも、実はコレが関係してます。

実は毛(メリノ・ウーツ)は、水分の吸収率では、綿(コットン)を凌駕しています。

つまり、夏でもイケル素材ってわけ。

じゃあ、なんで作らないの?と言われると・・・

汗を多量にかく日本の夏向きではない・・・ということなんです。


汚れる?

いや、だからスーツって暗い色で作ってるでそ?

あれは汚れを目立たせないってのもあると思いますよ?

綿シャツをインナーに着ているのも、スーツを体の汚れから守るためです。


臭くなる?

ん〜・・・におった時には、ファブリーズで♪


なんか・・・随分メンドウな素材って、紹介した感じ・・・

でも、これが本当なんだから、しょ〜がないよなあ・・・

だから私、毛(メリノ・ウール)の服ってあんまり持ってないんですよ。

せいぜいユニクロで買ったセーターくらいかなあ・・・無地の。

スーツは置いといて。


世界的に見ても、毛(メリノ・ウール)のシェアは全体の3%ほどです。

信じられないですよね〜・・・

男のスーツなんて、みんな毛(メリノ・ウール)なのに・・・


かといって、それだけの理由で毛(メリノ・ウール)を全否定する気にもなれませんね。

楽しみがなくなってしまいますから。

毛(メリノ・ウール)には、毛(メリノ・ウール)の良さがありますからね。

あのフワっとした感じとか。


セーターをいう服は、毛(メリノ・ウール)ならではの服だと思います。

綿(コットン)で編んだセーターも、そりゃありますけど・・・

やっぱ、毛(メリノ・ウール)で編んだセーターが、標準的ですよね〜


良い毛(メリノ・ウール)は、カシミヤに匹敵するくらい、品質が良いです。

せっかく羊さんを素っ裸にしてまで、作った服ですから、大切にしましょうねw


ばい、しんどばっと・・・・・2005/10/15より
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注1
毛(メリノ・ウール)・・・

羊さんにも、
いろいろな品種がいますが、このメリノ種が一番ポピュラーな品種らしいです。
理由は、毛の量の多さと、色の白さです。

今、日本に入ってる毛(メリノ・ウール)は、ほとんどオーストラリアからです。

今の毛(メリノ・ウール)は、生地の生産過程に置いて、さまざまな研究がされています。
毛(メリノ・ウール)の
扱いにくさの最たる理由は、洗えない事にあります。

ただ、勘違いしないで
欲しいのは、服というものは、そもそも汚さないで着ると言う事が本意だということです。

お洒落な人ほど、
服を汚しません。
覚えといてくださいねw
注2