さて・・・アセテートですかあ・・・

アセテートを語る前に、半合成繊維について、ちょこっと。


基本的には再生繊維と同じで、木材に入ってるセルロースが原料なんです。

何が違うかというと、このセルロースに酢酸(さくさん)を溶かすんですね。

で、セルロースを酢酸セルロースにして、それを糸にしたのがこの半合成繊維ってわけ。

で、セルロースの量が多いのが、アセテート。

で、割合的に酢酸の数を多くして、合成繊維の性質に近づいたのが、トリアセテートってわけ。


つまり、天然の繊維を再合成したんじゃないんですね。

酢酸セルロースという化学物質にしたんですから。


かといって、石油100%素材でもないんですね。

セルロースという天然の成分が入ってますから。

だから半合成繊維ってわけ。


というわけで・・・と

アセテートは、第一次世界大戦後のイギリスの「セラニーズ社」よって開発生産されました。

シルキーな素材、それがアセテートといえそうですね。

基本はシルキーな素材で、強度が無い・・・それがアセテートといえそうです。


しかし、正直言ってですね〜・・・

私、アセテート100%の服って・・・見たことないんですよねえ・・・


さて、服地・・・特に化学繊維を語る上で大前提があるんですが・・・





と言う事です。

アセテートは、シルキーな素材です。

しかし、所詮はニセモノなんです。


レーヨンも元はといえば、絹(シルク)の代用品でした。

ですが、今、レーヨンを絹(シルク)の代用品と思ってる人は、ほとんどいないと思います。

レーヨンは、つまるところ、レーヨン独自の道で生き残ったわけです。


個人的に、最もシルキーな素材は、プロミックスだと思います。

ですが、絹(シルク)そのものの単価が下がってきた現代で、

プロミックスの価値はどのくらいあるんでしょうか?


また、何と言っても怒涛の改良でシルキーな素材がでてきました。


ポリエステルです。


いまやポリエステルの進化は恐ろしいところまで進んでます。

今、もっとも絹(シルク)の代用品として注目されてるのは、ポリエステルです。


さて、こうなった場合、アセテートの価値はどこにあるんでしょうか?

もともと生地自体のモロさという弱点を抱えているアセテートは、

なかなかその方向性を見つけられないのでは、ないでしょうか?


話はちょいと変わりますが・・・

テレビに出てくる芸能人で、モノマネタレントっているじゃないですか?

コロッケさんとか、原口まさあきさんとか・・・

でも、いくらモノマネしても、本人には当然なれません。

結局、モノマネはモノマネでしかないんです。

それと同じで絹(シルク)のモノマネ繊維は、絹(シルク)には、やっぱりなれないわけですよ。


絹(シルク)のモノマネ繊維のレーヨンは、独自の道を模索したんですね。

絹(シルク)と同じような質感ながらも、レーヨン独自の道・・・

きれいなプリント、重い生地で綺麗なドレープ、触るとひんやりとした冷感(水分吸収が早い)

これらの特徴を生かして、生き残ったわけです。


つまり、モノマネしても、オリジナリティーのあるモノマネ・・・

コロッケさんなら、コロッケさんしか出来ないモノマネをしてますよね?

原口さんもしかりです。

モノマネだけではなく、結局は独自の道を模索しなければ生き残れないんですよ。

芸能人も、化学繊維も。


アセテートは、今日本ではソッポを向かれてる化学繊維です。

理由は簡単で、アセテート独自の道を模索できないからです。

ポリエステルの激しい進化の前に、アセテートはどんどん追い詰められています。






ばい しんどばっと ・・・・・2005/10/15より
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絹(シルク)に勝てる化学繊維は、今のところ存在しない
注1
アセテート
日本では、あまり使われない
この素材。
実はアメリカでは、けっこう使われてるらしいです。

私が思うにですね〜、
日本人って着物文化で
絹(シルク)に対する
目が肥えてるから、
アセテートのシルキーさでは、
ごまかせないってのも
あるんじゃないかなあ・・・

ちなみにウチの店は
アセテートサテンで
ディスプレイ替えてます(笑)
だって安いんだもん(笑)
原口あきまさ
最近のモノマネって凝ってますよね

似ててあたりまえ
その上でどう笑わせるか・・・
もしくはどうヒネるか・・・
この人ともう一人・・・
だれだったけ?

かなりモノマネをレベルアップさせた功労者だと思います。
注2
アセテートの明日はどっちだ!