リヨセル・・・

ん〜・・・かなりなマイナー繊維ですが、私、これけっこう好きな繊維です。

ええ、マイナーなところが。

これが広まっちゃったら、キライになりますけどね。


リヨセルは、テンセルの改良版です。

つまり二代目テンセルってわけ。


テンセルが短繊維(繊維が短い)であるのに対し、このリヨセルは長繊維(繊維が長い)なんです。

つまり、光沢感があるってわけ。

はい。

つまりテンセルの使用感を消した素材なんですね〜。

テンセルの欠点を消した・・・というか、味を無くした・・・というのがリヨセルてわけ。


テンセルは今、かつての人気はドコへやら・・・

現在はマイナーな素材に落ちぶれてしまいました・・・

んじゃ、テンセルの欠点?(毛羽立ち、使用感)を消しちゃえ!といって出来た繊維、

それがリヨセルなんです。


しかし、リヨセルで人気復活とはいかなかったようですね〜。

なぜかというと、テンセルの人気が落ちた原因は、その使用感ではなかったからですね。

使用感があってのテンセルだったんですな。


ファッションの世界というのは、面白いもので、欠点=ダメなところ

とは、一概に言えないところがあります。

なぜなら、「流行」があるからです。

人は常に新しい価値観を求めています。

生地の使用感に求める時もありますし、生地の新鮮さに求める時もあります。

ただ、大事なのは、「らしさ」を無くしてしまったら、その存在価値そのものが無くなってしまう・・・

と言う事がいえるんじゃないでしょうか?


レーヨンらしさは、なんといってもキレイなプリント、着心地の良さです。

たとえ流行が去ったとしても、キレイなプリントを求める人はレーヨンを買うでしょう。


テンセルらしさは、その生地の古ぼけた使用感です。

たとえ流行が去ったとしても、使い古した服が好きな人は、テンセルを求めるでしょう。


じゃあ・・・リヨセルを求める人は、何を求めるのか?

ん〜〜・・・

難しいですねえ・・・


つまり洗えるレーヨン・・・ですか・・・

しかし、レーヨンの水洗いできる素材=リヨセルではありません。

テンセルの味を消した素材・・・それがリヨセルなんです。


リヨセルがテンセルの改良バージョンなのに、テンセルよりマイナーな理由は、コレですね。

欠点を消そうと思ったら、実は長所を消してたんですね〜


こういうことって、けっこう私たちの身の回りにもあるかもしれませんなw


さてさて・・・

あんまりリヨセルを責めないで、長所を探していきましょう。

リヨセルの長所は・・・








ここにあります。

私の個人的な意見なんですが・・・

女性のインナーには、リヨセルが最適なんじゃないのかなあ・・・

女性って、不思議なものでして・・・

服代にお金をかけても、クリーニング代をケチる傾向があるんですよねえ・・・

案外、男は逆なんですよ。

服代ケチっても、クリーニングには持っていくんです。


ちなみに、私は季節の変わり目に必ず持って行きます。


肌触りの良いインナーは、基本的にはレーヨンなんです。

でも、水洗いできないでしょ?

でも普段からクリーニングってのもねえ・・・

インナーなら、やっぱお洗濯自分でしたいですよねえ・・・


というわけで、リヨセルの出番です。

色も、レーヨンとまではいきませんが、なかなかキレイな色が出ますからね。


あと、水洗いできるのも、ポイント高いですね〜。

綿(コットン)などと混合してみてはいかがでしょう?


今、ウチの商品で綿50%、リヨセル50%のコーデュロイがあるんですが・・・

コレ!!! むちゃくちゃグッドです!!!

普通、コーデュロイってけっこう硬くてゴワゴワしてるんですが・・・

柔らかいし、微妙な光沢感があって・・・

これは、コーデュロイの究極バージョンと言ってもいいのではないのでしょうか?

ええ、人気商品になってます。


あとは・・・

リヨセルの意味を見出すデザイナーの出現に期待しましょう。


昔なら、ツィードという素材にエレガンスを与えた、ココ・シャネル

ちょっと前なら、ポリエステル・プリーツに意味を与えた、三宅一生

古い使用感のある生地に意味を与えた、川久保玲のようなねw


ばい、しんどばっと・・・・・2005/10/15より 
・・・リンクマップ・・・
---ファッション論考---
Link map
し ゃ れ ど う
Material
---素材・リヨセル---
19:リヨセル・・・マイナーではあるが、けっこう便利な素材
Top pageへ戻る
服の素材、服地について
--Fashion--
ファッション論考
--Textile and material--
--Top page--
Material
1:綿(コットン)
2:麻(リネン・ラミー)
Material
3:絹(シルク)
4:毛(メリノウール)
5:毛(カシミヤウール)
6:毛(アンゴラウール)
Material
7:ビスコース・レーヨン
天然繊維・植物系
天然繊維・動物系
化学繊維・再生繊維
8:ポリノジック・レーヨン
9:キュプラ
Material
10:アセテート
11:トリアセテート
12:プロミックス
Material
13:ポリエステル
14:アクリル
15:ナイロン
化学繊維・半合成繊維
化学繊維・合成繊維
16:ビニロン
17:ポリウレタン
Material
18:テンセル
19:リヨセル
Material
20:ステンレス
指定外繊維
金属糸
注1
リヨセル
個人的にイチ押しな素材。
水洗いできて、
そこそこ光沢感あるので、
綿との混合で面白そうな事が
沢山出来そう。

テンセルより、このリヨセルのほうが、私好み。
注2
クリーニング
正直、このあたりの心理は
男女差がありそうですね。

ちなみに私は、
水洗いできるものは、
自分で水洗いして、
その後クリーニングに持って行きます

これは、水と油で
落とす成分が違うのと、
個人的にクリーニングで凄いのは、
アイロン技術だと思っているからです

やっぱり、プロには勝てんっす(笑)
1:何と言っても水洗いできる

2:そしてそこそこ光沢感がある

3:しかもそこそこ着心地が良い